朝比奈恒介が逮捕されたことを受け、妹の朝比奈耀子のレストランにも報道陣が集まった。
朝比奈耀子は、この店は兄とは関係ありません。と言い切り、店に入った。
営業ができなくなったレストランでは、従業員が怒りを詰まらせていた。
朝比奈耀子は、ほとぼりが冷めるまで休むこととなった。
一方日向徹のは東京地検特捜部に来ていた。
日向徹は検事に、なぜ朝比奈がやったことだと分かったのか。尋ねた。
検事は、リークした間人がいるんです。と教えた。
リークしたのは遠野秋洋だった。
遠野秋洋は、金が欲しかったわけではない。遠野敵に回すんじゃなかったって。あいつすげぇことするなって、あの二人に思わせたかった。俺のこと一度でいいから認めてもらいたかった。
と、検事に話していた。
東京地検特捜部から戻ってくる日向徹を明るく笑顔で迎えようっと夏井真琴はあたふたしながら小川たちに言った。
4人はぎこちない作り笑顔で、おかえりなさい。と迎えた。
日向徹は、その笑顔に癒される人間がいたら奇跡だな。と馬鹿にした。
安岡が、東京地検が入ったネクストイノベーションの内部映像を流した。
パソコンは全て押収されて、オフィスには誰もいなかった。
小川たちは、株は上場廃止、倒産の可能性もあるらしい。朝比奈さんは何がはしたかったんでしょうね。あの人のせいで全部終わったよ。と次々言った。
重い雰囲気の中、夏井真琴は壁の前に立ち、先程お仕事の依頼がありました。お仕事しましょう。と言った。
日向徹も、そうだ、ワンダフルウォールはまだスタートしたばかり。仕事しよう!と仕事に集中させた。
日向徹は、営業に行ったが、あなた仕事する気あるんですか!と怒られて帰ってきた。見かねた夏井真琴は、ビジネスマナー講座を開いた。
夏井真琴は日向徹に、営業で、相手がこちらのことを言うことを理解してくれませんでした。さて何て返したらいいでしょうか。と尋ねた。
日向徹は、あなた馬鹿ですか?と答えた。
呆れた夏井真琴は、クスッと笑うと、あなたが馬鹿です。すいません。誤解があったようですのでもう一度説明させていただきますか?と、こう言えばいいんですよ。と
マナーを教えている。
その光景を見た小川たちは、クスクスと笑っている。
ある日、日向徹と夏井真琴は本屋さんに営業に来ていた。
日向徹が肝心なところで相手の名前を間違えるも、夏井真琴がフォローを入れて契約を結ぶことができた。
その帰り道、日向徹は、くそ真面目に生きるのはこんなに大変だとは思っていなかった。と疲れた表情。
その言葉に夏井真琴は、日向徹の口からそんなことが聞けるなんて!と驚く。
そして、でも、全然利益が。と弱音を吐いた。
日向徹は、大丈夫だ。今は金を産まなくてもこの仕事が面白ければいずれ世の中の方が金を出してくれるようになる。今日の僕は何点だった?と強気に尋ねた。
夏井真琴は、75点です。指示されたその先までやって完璧って言うんですよ。と日向徹をからかった。
ある日、日向徹は朝比奈恒介に会うために東京拘置所に来た。
しかし、事件関係者は逮捕後22日間は接近禁止です。と面会を断られた。
ある日、日向徹と夏井真琴は営業に来ていた。日向徹がクラインと先に頭を下げているのを見た夏井真琴は嬉しそうに微笑んだ。帰り道、日向徹は何点だった?と尋ねた。夏井真琴は85点。なんかちょっとキャラが嘘くさかったです。無理してる感アリアリでしたよ。と 答えた。
日向徹は、今度はうまくやりたいんだ。と告げた。
夏井真琴は、かっこいいですよ。今まで見たどんな日向さんよりも。1番かっこいいです。と言った。
帰りのバスで夏井真琴は日向徹の肩にもたれて寝た。
それから3週間後、日向徹はバーチャル試着システムを発表した。
一度店に来て、3Dスキャンを行えば自宅のパソコンからいつでもこの店の全ての服を試着することができる画期的なものだった。
記者たちからの、このドレッサーは日向さんのアイディアですか?と質問に対し、日向徹は、いえ、チームみんなのアイディアです。引き続きワンダーフォールをよろしくお願いします。と答え頭を下げた。
発表を終え、細木たちはまた現場へ向かった。
日向徹と安岡は広報部長の佐々木さんに誘われ会食に向かおうとしていた。
日向徹は夏井真琴に、お前もくるか?と誘ったが、夏井真琴は遠慮した。
そして、名前ちゃんと覚えてますね。と褒めた。
日向徹は、夏井真琴に、今日は?と尋ねた。夏井真琴は120点!完璧です!と答えた。
もう何も言うことがなくなっちゃったよ。と悲しそうな表情を見せた。
事務所の机の上には、日向徹の実力は本物か?奇跡の復活。などと書かれた雑誌がずらっと並んでいた。
雑誌と、2ショットの写真を見た夏井真琴は、私何言っちゃってるんだろう。と表情を曇らせた。
翌日、日向徹は朝比奈恒介の面会に来ていた。しかし、朝比奈恒介が日向徹との面会を拒否したため今回も会うことができなかった。
その頃朝比奈恒介は、部屋の壁にもたれかかっていた。
そこへ検事が、お前みたいな死にそうな顔をしてる奴にはこの本を読ませるようにしているんだ。と言って天才バカボンの本を持ってきた。
一方、山上芳行は日向徹に、ネクストイノベーションに戻ってきてはくれないか?今更どのツラ下げてって思われても仕方がない。頼む。立て直してくれ。とお願いした。
日向徹は、山上さんに責任はない。でも、なんでそこまで?と尋ねた。
山上芳行は、今ネクストイノベーションが消えたら世間の奴らは絶対に言うだろう。常識を飛び越えて新しいことなんか始めるから消えるって。ムカつくなぁ。と声を荒げた。
日向徹は少し考え、すみません。と頭を下げた。そして、今は守りたいものが他にあるんです。と断った。
その夜、夏井真琴は就職の採用をもらった製薬会社にアルバイトのお願いの電話をかけた。
親友の小野遥香なんで今更?と尋ねた。
夏井真琴は、ワンダーウォールで私ができることはもう何もないから。それと、日向さんと離れたいなと思ってたから。凄すぎて一緒にいて辛い。涙を流した。
一方事務所では小川たちは、ネクストイノベーションが中国のIT企業が買収か?と言うニュースを見ていた。
そこへ日向徹が、じゃぁ、俺がネクストイノベーションに戻って立て直そうか?と冗談を言った。
夏井真琴は日向徹に、しばらくお休みさせてください。すみません。わよしくお願いします。とメールを送ってエステル製薬のアルバイトに来た。
日向徹は、心配になり夏井真琴に電話をかけたが繋がらなかった。アパートにもきてみたが、チラシが大量に詰まっていて帰ってきている様子もなかった。
事務所に戻り安岡に、あいつはいつまで休むんだ。どこで何をしているんだ。と怒鳴った。すると安岡は、田舎のお母さんがどうとか言っていましたよ。と教えた。
その夜お世話になっているお寺に来た。
僕はあいつの顔が見たいだけなのに!とむしゃくしゃしていた。
じゅうしょくは、微笑んだ。
次の日、日向徹は仕事を社員たちに任せると、夏井真琴を探しに夏井真琴の実家へ向かった。
その電車の中で偶然朝比奈耀子と会う。
そして、夏井さんのところ私も一緒に行っていい?私もあなたの役に立ちたいの。と言った。
その頃朝比奈恒介は、バカボンの一巻を読んで、笑えない。とこぼした。
そして、むちゃくちゃで楽しかった。と、涙を流した。
日向徹と朝比奈耀子は、夏井真琴の実家である民泊に来た。しかし夏井真琴は帰ってきていなかった。
帰ろうと民泊を出ると、朝比奈耀子が、お母さんに合わなくていいの?と尋ねた。
日向徹は、向こうは顔を覚えてないだろうし会いたがってもいないだろう。と言った。しかし、朝比奈耀子は日向徹の母である澤木千尋のお店に連れてきた。
そこで日向徹は澤木千尋と再会した。
澤木千尋の店でオムライスを食べている日向徹に、澤木千尋は、あなたー、有名な社長さんよね?テレビで見たわよ。こんな凄い息子さん持ってるおかあさん、ええなって思った。と告げた。
澤木千尋のお店を出ると、日向徹は、何にもなかったよ。恨みも怒りも。ただ、よかった。この人元気そうでって思った。あんなに探していたのはなんだったんだろうって感じだ。落ち込んだ。
朝比奈耀子は、それは、もっと会いたい人が他にできないだってことじゃない?今あなたが会いたいのは、夏井さんなのよ 。と話した。
日向徹は、ありがとう。君とこの旅ができてよかった。僕の中ではっきりしなかったことが見えてきた。君のおかげで決断できた。とお礼を言った。
翌日、坂口は小川たちに、日向さんはネクストイノベーションに戻る。と告げた。
小川たちは、冗談じゃない!信じてついてきたのに。絶対に認めない。と、反発した。
それに対し坂口は、日向さんが俺に出してくれた出資金をこっちに回してくれって。だから、当面金の心配もないし、事業も軌道に乗ってるらしいじゃないか。その日向徹が俺に頼むって頭を下げたんですよ!
あんたらあの人にそこまでさせといて、じゃぁ俺たちっけでやってやろうってならないんですか?と叱った。
一方日向徹は、急いでエステル製薬に夏井真琴を探しにきた。
日向徹のに気がついた夏井真琴は、よくここだとわかりましたね。と尋ねた。
日向徹は、いきをきらせながら、大学の研究室に電話をしたら教えてくれた。僕は電話して、アパートに行って、故郷のど田舎まで行ってきたんだ。心配するだろう。と、答えた。
それと、会社のことで大事な話があったんだ。僕はネクストイノベーションに戻る。僕はやっぱり朝比奈が戻ってこれる場所を残してやりたい。と告げた。
それを聞いた夏井真琴は、よかった。あなたならできる。と励ましたた。
そして、日向徹は、ははにも会ってきた。顔が見れてよかった。だも、わかった。今会いたい人は他にいる。と告げると夏井真琴は、会いたい人って誰ですか?と尋ねた。お前ーの話はなんだ?とはぐらかした。
夏井真琴は顔を曇らせ、私研究所に行きます。私日向さんを見ていて私も仕事ができるようになりたいです。ちゃんと仕事して、自信つけて。
夏井真琴の言葉を遮るように日向徹は、いいんじゃないか?やってみろ。と背中を押した。
夏井真琴は、いなくならないって言ったのにすみません。朝比奈さんには会えますよ。今会いたい人って朝比奈さんですよね?と尋ねた。
日向徹は、何も答えず去る夏井真琴を見送った。