日向徹はニューヨークの工場で翻訳機片手に工場の担当者と交渉をしてる。
全てのハードディスクを買いたいと言ったが馬鹿にされ相手にしてもらえなかった。
日向徹は、パーソナルファイルに新たにマイストレージ機能を追加したosiireというプロジェクトをしたいと社員たちに提案した。
しかし。パーソナルファイルはすでに9割完成しており、マイストレージ機能を追加することによって作業量も膨大になるため社員たちは反対だった。
日向徹がニューヨークにハードディスクを交渉に来たのは、乗り気じゃない社員たちを納得させるためでもあった。
一方夏井真琴はニューヨークで製薬のプレゼンテーションをしていた。
プレゼンテーションは、大盛況に終わった。
プレゼンテーションを終えた夏井真琴はGPSを使い日向徹と合流した。
久しぶりの再会をした2人はニューヨークデートを楽しんだ。
日向徹は、何か違うな。1人前に見える。と、夏井真琴を褒める。
夏井真琴は嬉しそうに微笑んだ。
夏井真琴はタクシーに乗り込み、日向徹はボストンへ向かった。
数週間後、夏井真琴はブラジルの研究所がリオのカーニバル休暇になったので、1週間日本に帰国した。
ネクストイノベーションの、一角にはヴァンダーウォールの会社が作られており、細木たちとも再会をした。
夏井真琴はホテルをとっておらず、1週間日向徹の部屋に泊まることとなった。
日向徹の部屋は何もなく、冷蔵庫、ソファー、自動お掃除ロボット+赤いミニカーだけどとても殺風景な部屋だった。
夏井真琴は寝袋で床に寝ることになった。
夏井真琴は、寝袋開けてください。本当に触れるか確かめてみたい。とお願いした。
日向徹は寝袋を開けると、 確かめてみろ。と答えた。
夏井真琴は日向徹の頬に触れると微笑み、顔冷たい。布団買えば?と告げた。
日向徹は、そうか?お前の頭はあったかいな。というと夏井真琴を抱きしめた。
翌朝日向徹は夏井真琴が朝食を作る音で目が覚めた。
日向徹はキッチンとクローゼットを見て、便利なのはわかる。しかしなんだこの不必要に生活感を押し出してくる感じは。と一言漏らすと夏井真琴になんだこれは!と追い詰めた。
夏井真琴は反論したが、日向徹の圧に負けてしまう。
他方朝比奈恒介は、c-m-sという会社の社員になっていた。
そこでは、サーバーの監視業務をしていた。
昔住んでいた高級マンションとは打って変わって古いアパート暮らしをしている。
そこへ、ネットの掲示板を頼りに妹の朝比奈耀子がやってきて、実家に戻っておいでよ。と告げた。
朝比奈恒介は、今の暮らしは楽でいいんだ。たまには遊びに来いよ。と告げると、自分の部屋へ帰ってしまった。
一方jiテックはP-BOXを市村町の役所、コンビ、郵便に設置していつでも利用できるようにしようと勝手に話を進めていた。
P BOX設置で得られるメンテナンスをJIテックが引き受けるため、安定収入も狙いだった。
しかし日向徹は、いつでもどこでもアクセスできるようにパソコンであるべきだと主張する。
ネクストイノベーションの社員たちも、9割完成しているパーソナルファイルをまたやり直すのは反対だった。
毎日徹夜も続いており、ワンダーヴォールへの転職を希望するものも出てきた。
日向徹は、例え無理難題でも解決法を見つけてJIテックを説得するような人間はいないのか?僕はそういう人間を一人だけ知っているぞ、朝比奈恒介だ。と告げると、独断で朝比奈恒介のネクストイノベーション復帰を発表した。
朝比奈恒介は、自分がネクストイノベーションに、復帰したことを新聞で知る。
新聞を読んでいる朝比奈恒介に日向徹は、ネクストイノベーションを捨てて、また2人でやらないか?と尋ねた。
しかし朝比奈恒介は、
世界を変えてやると本気で思ってたんじゃないのか?今のお前はそれができる位置にいる。だったらやれよ、ラクな方に行かずに闘えよ。と、説得した。
日向徹は、お前が戻ってきたいと思えるような闘い方をしてやるよ。逃げてラクしてるのはお前だろ。と告げるとその場を立ち去った。
一方夏井真琴はエステル製薬本社で来月にアメリカの大手製薬会社「ラングレンラボ」に買収される。
アメリカ勤務になるため日本には戻れなくなると告げられた。
夏井真琴は日向徹の部屋で日向徹の帰りを待っていた。
仕事から帰ってきた日向徹は、連日の忙しさで寝不足だった。
夏井真琴は、数日後の安岡たちの結婚式に着ていく服がなく選んで欲しいと頼んだ。
しかし日向徹は、疲れているからソファーで寝ると言って断った。
日向徹をじーっと夏井真琴は見ていると、そーっと目を開けた日向徹と目が合い、ドレス選びに行くこととなった。
日向徹が選んだドレスはピンク色の上下繋がったものだった。
夏井真琴はとても気に入り日向徹の部屋で楽しそうに自分の姿を見ていた。
そこへ職場の上司から電話があり、アメリカに行くか仕事を辞めて日本に残るか決めた?と聞かれた。
夏井真琴は日本に残る。と答えた。
翌日、夏井真琴は面談で退職の意向を人事に話した。
人事は、一年そこら働いたからってできるようになったって思い上がらないほうがいい。と言われ落ち込む。
日向徹の部屋に戻った夏井真琴は、後から帰ってきた日向徹に、日本に残ることを告げようとする。
しかし日向徹も、仕事で忙しく話を聞こうとしない。
夏井真琴は、そっちだけが大変だと思ってます?こっちだって会社でいろいろあるんですから。と告げた。
すると日向徹は、雇われている人間が会社を語るな。給料貰って働いてる奴はどうせ自分の利益と感情しか考えていないんだ。基本のん気でいられるんだからラクでいいじゃないか。と、捨て台詞を吐いた。
そして、離れていたほうがよかったな。お前とはちょっと離れてるくらいがちょうど良かった。お前といると僕は僕らしくいられない。と告げ、選んだドレスを投げた。
夏井真琴は泣きながら、誰かに洋服選んでもらって嬉しいの!それが自分の思った以上に似合ってたら嬉しいの。自分でも気づかない良い所に気づくから。それをわかっててくれるから。でも日向さんは人の意見なんていらないんでしょうね。と告げると部屋を出て行った。
ネットカフェの前を通りかかった朝比奈恒介は、男性2人に絡まれている夏井真琴に気がついた。そして、連れなんで。行こう。と夏井真琴を救った。
2人はネットカフェに入り話をする。
夏井真琴は、日向徹が独断で始めた押入れプロジェクトの話をした。
朝比奈恒介は以前日向徹から、母に捨てられた僕の押入れはいつも空っぽだった。という話を聞いており、だから押入れプロジェクトなのかと納得をした。
その時、朝比奈恒介の電話に会社からの呼び出しの電話が入りネットカフェを出ることとなった。夏井真琴は朝比奈耀子を紹介してもらいお邪魔することとなった。
別れ際に夏井真琴は朝比奈恒介に、朝比奈しんは変わらないんですか?と尋ねた。
朝比奈恒介は、何も言わずに立ち去った。
安岡の結婚式当日、日向徹は、急遽JIとの会議が入って出席できなくなってしまう。
会議では日向徹が、JIテックの社長の心を動かし、パーソナルファイルは、携帯端末でできるようになった。
会議が終わり急いで式に向かった。
日向徹は夏井真琴の隣に座り、別れを切り出した。
2人は涙目になり、
夏井真琴は、終わりですか?と尋ねた。
日向徹は、終わりだな。と答えた。
そして、ドレス似合っている。これでもう一人前の女だな。と告げた。
夏井真琴は、ボストン行きの機内で、側にいろっていったじゃない。と号泣していた。
翌日日向徹は、社員たちを集めこれからの方針を説明し、やる気を出させた。
そして、大手携帯会社4社と提携を結んだと告げた。
一方朝比奈恒介は、ネクストイノベーションが大きく変わったことを新聞で知る。そして、未来は良くなる。と呟くと妹の朝比奈耀子のバイト先のレストランへ行った。
朝比奈恒介は朝比奈耀子に、俺の荷物はまだあるか?と尋ねた。
朝比奈耀子は、実家のお兄ちゃんの押入れの中にあるよ。と答えた。
日向徹は、ニューヨークへ行きまた工場の交渉に来ていた。
工場関係者に、今の金額より倍出せば売ってやる。と言われる。
そこへ、朝比奈恒介がやってきて、買う必要はない。JIテックの開発セクションを使おう。と提案してきた。
急な朝比奈恒介の登場に驚く日向徹。
英語ぺらぺらの朝比奈恒介は、工場関係者と話をつけると颯爽と立ち去った。
その帰り道朝比奈恒介は日向徹に、夏井真琴に会わないのか?と尋ねた。
一方夏井真琴はカフェでネクストイノベーションのみんなから、社長今ボストンにいますよ。素直になろう、ここは。電話するなら今だよ。と連絡をもらった。
朝比奈耀子からはメールで、一生会えなくなるよ。と日向徹へ連絡することを促した。
そして安岡の妻りささんか結婚式のお祝いスピーチの一部に面白いのが入っていた。とビデオメッセージが送られた。見ると、日向徹がかみかみで全然喋れておらず、なんどもやり直す姿があった。そして、ずっと一緒にいるのは難しい。あいつは平気で僕が傷つく音葉を言ってくるからこっちも言ってしまう。言っていい関係だと思ってしまう。だから傷つける。と素直な夏井真琴への思いを語っていた。
見終えた夏井真琴は、今更。と涙し、研究所に戻った。
そこへ、朝比奈恒介から電話が来て、急いで。今日向はボストンにいるよ。と伝える。
夏井真琴は、なんでみんな?と尋ねた。
朝比奈恒介は、日向徹には君しかいない。と答えた。
夏井真琴は、あの人は私を必要としていません。と告げた。
朝比奈恒介は、以前徹が言ってたんだ。今の方が気に入っている。あいつが変えてくれたから。と伝えた。
一方日向徹は、雪が降る中1人外でフラフラしていた。そして、夏井真琴の声と姿を見ると、幻覚だな。と鼻で笑った。
しかし夏井真琴が自分を探していると分かるとあえて気づかせようと咳払いをした。
その声に気がついた夏井真琴は振り返り、驚き2人はカフェに向かった。
夏井真琴は、言いたいことがあったんです。だから来たんです。僕らは違ったってなんですか?僕らは一緒に戦ってる感じ。ってそうかも知りませんが。だったら側にいろってって言わないでください。そっちがすきって言ったんでしょ?
と尋ねた。
日向徹は、それはそっちが言わせたんだろ?だいたい本心じゃなかった。と答えた。
夏井真琴は、日向さん最低。と告げると席を立った。
日向徹は、ちょっと待て。と言うと席を立ち、夏井真琴の顔をじーっと見た。そして、僕の用は済んだ。僕はずっとお前の顔が見たかった。だからもういい。いけ。
と告げた。
夏井真琴は、行けるわけないでしょ?私だってあなたの顔が見たかった。声が聞きたかった。あなたのことばかり思い出す。喧嘩してばかりで、2人で楽しかった思い出なんて全然ない。
でも、私喧嘩するなら相手はあなたがいい。私は頑張って変わるから、日向さんも変わってくれませんか?と泣きながら尋ねた。
日向徹は、自分を変えることなんて簡単だ。僕をなんだと思っている。僕は、
と言うと夏井真琴にキスをした。
そして、お前のためなら変われる。と答えた。
夏井真琴は笑顔で泣きながら、今一個変わったとこ見せて?名前で呼んで?とお願いした。
日向徹は、無理。飛行機の時間だ。と告げると笑顔で店を出て行った。
帰りの機内の中で日向徹は、夏井真琴からのメールを見た。そこには、私があなたの押入れをいっぱいにしますハート。と書かれていた。日向徹は、ごちゃごちゃしたものばかりになりそうだなぁ。と呟くと、以前夏井真琴が日向徹の部屋に残したくしゃくしゃの置き手紙を 写真に撮るとパーソナルファイルの押入れの中にしまった。
その横顔はとても楽しそうに笑っていた。
そしてドラマの最終回につづき、
数日後、ネクストイノベーションに朝比奈恒介が復帰し、夏井真琴が日本に帰って来るとこに繋がる。
日向徹は夏井真琴を部屋にあげ、タオル掛けにタオルをかけるのは許す。ただし、クマ柄はダメだ。と言った。
夏井真琴は、タオル掛けにタオルがかけられているのを見て微笑んだ。
そして日向徹が、真琴のはそれだ。と言って寝袋を渡した。
夏井真琴は、日向徹が名前を呼んでくれたことに驚き、今。真琴って。と、とても喜んだ。
日向徹は、夏井真琴を指差し、もう一度、ま、こ、と。と言ってみせた。
喜んだ夏井真琴は、日向徹の元へ駆け寄りキスをし、もう一回。とおねだりをした。
日向徹は、バカップルか。と呆れると真琴。と呼び、もう一回。とねだった。
夏井真琴はキスをして、抱き合った。